登山になかなか行けない理由はさまざま。
育児中で子どもから目が離せなかったり、仕事の疲れで休日は昼まで寝てしまったり。
そんな時でも山の気分に浸れる瞬間があれば、気分転換になりますよね。
この記事では、山気分を楽しめる2冊の本をご紹介します。
山に行けない人はもちろん、山に行く前に読めばさらに気分を高めて出発できますよ。

【この記事を書いた人】
- 2021年10月ブログ開始。記事執筆数100本以上。
- サラリーマン。時々、ブロガー活動。
- 登山は日帰り~山小屋泊まで。富士山経験あり。
- Twitter:@Beyond-s16
- 山に行きたいけど行けない時
- 悩みから解放されたい時
- サクッと読書をしたい時
山の気分を味わえる本はこの2冊
コミックエッセイ「悩んだときには山に行け!」
イラストレーター・鈴木みきさんのコミックエッセイ「悩んだときは山に行け!」
ライトなタッチのイラストで、山にハマった理由から山小屋での生活、そして山の世界の楽しみが描かれています。
「山が好きだけど最近登れていない。」
「山小屋の雰囲気を見てみたい。」
こういう気分の時に読むと、ジャストミートな1冊ですよ。
経験ベースで分かりやすいコラム
私がこの本を紹介したいと思ったのは、充実したコラム。
- まず、何を買えばいいですか?
- コース選びの目安ってありますか?
- 山では何を作って食べているの?
上のようなコラムのテーマは山初心者にとっては悩みの種になりがち。
そんなテーマを、鈴木さんの経験ベースで分かりやすく紹介されています。
もちろん、「山は何度か登ったことある」という人にとっても一読の価値です。
普段から一緒に登る人意外と「自分はこうしてますよ」という情報交換することは
実は少ないと私は思っています。
こうしたコラムを通して、他の人の山行準備や流儀を読むと
次の山行が楽しみになると思いますよ。
鈴木さんのブログも
本の著者・鈴木みきさんはアメブロも公開されています。
YAMAPなどの雑誌で執筆されている告知もあるので、
本が気に入った方は要チェックですね。
小説「八月の六日間」
作家・北村薫さんの短編小説集「八月の六日間」
出版社に勤める主人公が、ソロ登山を通して出会う人との一期一会を描いた作品です。
舞台は燕岳や槍ヶ岳、双六岳など、北アルプスが中心。
登ったことがある人にとっては懐かしい、登ったことが無い人にとっては登りたくなる風景描写が魅力的です。
山の一期一会は、当ブログの中の人の経験も書いているので、良かったら読んでみてくださいね。
山に登らずに描き上げられた小説
この小説の驚くべきポイントは、作者の北村さんが山に登らずに描き上げたということ。
巻末解説では次のように明かされています。
「実はね、山に登らずに描いたんですよ。なんて言うとがっかりさせちゃうかな」
解説より引用
小説の中で取り上げられているコースには、登山上級者向けの箇所もあり
「よくぞここまで取材を」と思って読んでいたので、2度驚きました。
丹念な取材を通して、自分の経験以上のことを書ける作家さんの力を感じられますよ。
つらいことがあった時ほど登山へ
北村さんはこの本に関するインタビューで次のようにも述べています。
「今回の場合は、人生における辛いことや苦しい気持ち、取り返しのつかないことと向かい合って生きていく人間の姿が伝えられたらな、と考えました。苦しい気持ちから解放されたいという思いは、多くの人たちがさまざまな形で抱えているものです。その時に、山登りというのは有効な手段だと思いました。」
解説より引用
山を楽しむ一登山者として、とても共感できるひとことです。
登山へ行くという行為が、なぜ苦しい気持ちと向かい合って生きる人の姿につながるのか。
ぜひ「八月の六日間」を手に取って、その答えを読み解いてみませんか。
終わりに
今回紹介した本は、どちらも山の気分に浸れる描写がちりばめられています。
日常の苦しみと山で感じる解放感。こうしたポイントも2冊に通ずるところを感じて
まとめて紹介記事としました。
はっきりと自己認識しているつらい心境がなかったとしても、
無心になって山頂を目指す時間は、さまざまな気持ちの整理に役立ちます。
ぜひ、この本たちをお供に山へ行ってみてくださいね。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
コメント