この記事では「大人に刺さる児童書」を2冊ご紹介します。
働くなかで「暇がない」と感じるほど、せわしない日々が続くとき。
人を傷つけるような言葉が飛び交うとき。
大人になってから、自分の気持ちに素直に過ごすのが難しいと感じることが増えているかもしれません。
そんな日々について、立ち止まって考えさせてくれる本たちをご紹介します。
【この記事を書いた人】
- 2021年10月ブログ開始。記事執筆数80本以上。
- サラリーマン。副業としてブロガー活動。
- 1か月の読書は5~6冊。
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大人になってから児童書が刺さる理由
児童書を大人になってから読むと思いがけず言葉が刺さることがあります。
その理由は言うなれば「素直に生きられない窮屈さ」だと、私は思っています。
何かを思ったり考えても、周りの「空気」を敏感に感じたり、
言ったことで批判されたり自分が嫌な思いをする羽目になることを恐れたり。
素直に生きられないことに窮屈さを感じることもあるかもしれません。
児童書では、そんな思いが素直に、ストレートに描かれている。
だからこそ大人が読んで刺さるのだと思います。
ヨシタケシンスケ|にげてさがして
1冊目は絵本作家・ヨシタケシンスケさんの「にげてさがして」
私たちの足が何のためについているのか、諭してくれる1冊です。
「職場や学校で何気なく傷つくことを言ってくる人」がいるかもしれません。
そういった人と出会ってしまった時、どうするか。
どんな心の持ちようで過ごすか。
大人の私たちでさえ悩むからこそ、子どもが絵本を通して触れる事は大事です。
大人の私たちも、今、傷つく言葉に疲れ切っていないでしょうか。
それでも、笑ってやり過ごして、また疲れて。
どうしてもダメな時は、その疲れを家に持ち帰ってしまう。
そんな日々について、考えたくなる1冊です。
ヨシタケシンスケさんの作品、個人的にとても好きなのは、
「逃げてさがして」のように、大人と子ども、両方とも呼んで気づきがあるから。
ぜひ手に取ってほしい1冊です。
ミヒャエル・エンデ|モモ
もう1冊は、ミヒャエル・エンデ作の小説「モモ」。
エンデが小説の執筆だけでなく、表紙や挿絵も自ら手掛けた1冊です。
この小説のテーマは『時間』。
「時間がない」「ひまがない」という日常的に聴いたり、自分が発してしまう言葉。
では、そのなくなった時間はどこにいったのか。
はやりの「時短」にお金を使って、生み出した時間は何に使うのか。
そんな時代風刺にもつながるテーマが描かれています。
私が驚いたのは、この本が和訳されたのが40年以上も前ということ。
その当時から比べれば、インターネットが登場して、さらに「速さ」が尊ばれる現代。
「ずっと仕事が気になって、落ち着かない」
「毎日あっという間に終わってしまう」
そう感じる人には、手に取ってほしい1冊です。
終わりに
せわしなく過ごす日々が続くときこそ、スッと読める児童書は心のオアシスにもなってくれます。
子どものために、そして自分のために、本棚に置いておくと良いかもしれないですね。
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