【上野にある最後の秘境】藝大生インタビューで綴るノンフィクション探訪記

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読書

東京藝術大学。

音楽・美術界の最高学府の一つに通う学生さんって、

「全然住む世界が違う」と感じてしまうかもしれません。

そんな、彼らへのインタビューを通して、藝大生の日常に迫る1冊

『最後の秘境 東京藝大ー天才たちのカオスな日常ー』をご紹介します。

【この記事を書いた人】

  • 2021年10月ブログ開始。記事執筆数100本以上。
  • サラリーマン。時々、ブロガー活動。
  • 登山は日帰り~山小屋泊まで。富士山経験あり。
  • Twitter:@Beyond-s16
この本を読みたくなる時
  • 最近、音楽や美術に触れていないと気づいた時
  • 日常生活とは違う世界を観たくなった時
  • サクッと読書をしたい時

著者の奥さんが藝大の彫刻科学生

著者の二宮敦人さんは、ホラー小説やエンタメ小説を手掛ける小説家で、その奥さんが藝大生ということがこの本の最初に書かれています。

今、僕が原稿を書いている横で、妻はノミに木槌を振り下ろしている。

(本文「はじめに」より)

読み始めて3行目、この1文がこの本のすべてを物語っていると思います。

タイトルにある「カオス」という言葉が示すとおり、

読んでいると突拍子もないと思うような行動もあります。

それでも彼らにとっては創作だったり、過程を楽しむことにつながっていると思うと、

「そんな世界もあるのか!」と目からウロコな気持ちで楽しめる、そんな1冊です。

14人の学生を追ったノンフィクション作品

東京藝術大学は、絵画や彫刻を専攻する通称・美校、と楽器や声楽を専攻する通称・音校の2つに分かれています。

この本は、14人の藝大生への取材をまとめているノンフィクションですが、

二宮さんのコミカルな文章でどんどん読み進めてしまいます。

当初の取材計画とは全く違うことに

著者の二宮さんは次のように執筆のための取材をしようと考えていました。

とりあえず色々な人に話を聞き、全体像を把握しよう。
それからピアノとか、油絵とか、主要な学科や人物をピックアップして文章にしていこう。

(本文「あとがき」より)

ところが、途中で「主要ではない学科」が藝大にないことに気づいたそうです。

それほどそれぞれの分野が大きく、深く広がっているというのも、すごいものだなと。

1つのことに没頭する学生さんたちにただただ感心するようなエピソードがちりばめられています。

楽器は三味線や口笛まで登場

音大で楽器と言えば、バイオリンやフルート、トランペットなど、弦楽器や管楽器を思い浮かべる人も多いと思います。

しかし、この本のタイトルは「天才たちのカオスな日常」。

私たちの想像の斜め上を行くようなエピソードが出てきます。

和楽器の三味線を専攻している話までは予想できますが、

口笛世界チャンピオンが掲げる「オーケストラや室内楽に『口笛』というパートを作りたい、という話はまさに予測不能。

その他にも、指揮科専攻の学生のエピソードもあり、

何か楽器に触れたことのある人には、面白いエピソード、目からウロコの考え方が満載です。

藝大祭は近年オンラインとのハイブリット開催も

この本の中でも登場する東京藝術大学の学園祭、通称・藝大祭は最近はオンラインとのハイブリット開催もされているようです。

毎年9月に開催され、無料で楽しめる絵画展・演奏会として、根強いファンもいます。

この1冊を読んでから藝大祭を見れば、楽しみ方の幅ももっと広がりますよ。

まとめ:最後の秘境と呼ぶに相応しいノンフィクション作品

この記事では、東京藝術大学の学生に迫ったノンフィクションをご紹介しました。

想像の斜め上を行くエピソードと、それを更に楽しませてくれるコミカルな文章と、読み進めるのが楽しくなる1冊です。

14人のエピソードごとに話が分かれているので、目次を見て、気になる章から読んでみるのはいかがでしょうか。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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